カタツムリの知恵

脱成長論についての雑記

essays on flugal abundanceについて

ラトゥーシュの「つましい豊かさについてのエッセイ」翻訳に取り組んでいます。deeplの手も借りつつ、週一で更新できればと思います。

内容としては、脱成長論に対するいくつかの誤解に対して反論し、議論の余地のあるものには論争という形でさらに議論を深めていく構成になっています。

〈脱成長〉論とはなにかを知るために、重要なトピックも簡潔によくまとめられたこのエッセイは手がかりになると思います。

 

https://www.degrowth.info/en/catalogue-entry/essays-on-frugal-abundance/

英語版はここからPDF でみることができます。

誤訳や誤字等があれば、コメント等で教えてください

 

 

ESSAYS ON FRUGAL ABUNDANCE - カタツムリの知恵

ESSAYS ON FRUGAL ABUNDANCE (2) - カタツムリの知恵

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ESSAYS ON FRUGAL ABUNDANCE (11) - カタツムリの知恵

書籍紹介

今回は言わずと知れた哲学・経済学の巨人、カール・マルクスの書籍を紹介します。

 

マルクス資本論岩波書店

文庫本では第1巻だけで3冊あり、全3巻を揃えて読もうとすれば相当な根気がいる古典。私は第1巻が読めたらそれでいいと思っている。

 

マルクス『経済学批判』岩波書店、1956

 

マルクス『経済学・哲学草稿』岩波書店、1964

 

資本論』はかなり難解で、色々な読み方や解釈があります。私は、宇野弘蔵の解釈が一番素直な読み方だと思います。

 

宇野弘蔵『経済原論』岩波書店、2016 

資本論』の副読本によい。

 

宇野弘蔵『恐慌論』岩波書店、2010

宇野弘蔵『社会科学としての経済学』筑摩書房、2016

宇野弘蔵資本論に学ぶ』筑摩書房、2015

斎藤幸平『人新世の「資本論」』 集英社、2020

最近のマルクス研究の進展を承けて、マルクスと脱成長論を節合する意欲作

 

斎藤幸平『100分でde名著 カール・マルクス 資本論NHK出版、2021

資本論』入門としてエッセンスがバランスよく解説されている。『人新世の「資本論」』の手引きにもなる。

書籍紹介

今回はセルジュ・ラトゥーシュに〈脱成長〉論の先駆者として評価される哲学者イヴァン・イリイチ

 

イヴァン・イリイチ『コンヴィヴィアリティのための道具』(渡辺京二・渡辺梨佐訳)筑摩書房、2015

 

I. イリイチシャドウワーク 生活のあり方を問う』岩波書店、1982

 

I. イリイチジェンダー 女と男の世代』岩波書店、1998

この本でイリイチフェミニストから厳しく批判された

 

書籍紹介

今回は20世紀の社会主義者、経済人類学者であるカール・ポランニーを紹介します。

 

ポランニーは最近研究が進んできており、研究書や論文などが多く刊行されています。

カール・ポラニー『大転換――市場社会の形成と崩壊』(野口健彦・栖原学訳)東洋経済新報社、2009

ポランニーの代表作であり、その構成はかなり複雑。労働・土地・貨幣の擬制商品論と社会から離床した経済を再び社会に埋め戻すという命題、自己調整的な市場経済とそれに対する社会の自己防衛という二重の運動は押さえておきたい。

 

カール・ポランニー『経済の文明史』(玉野井芳郎、平野健一郎編訳)筑摩書房、2003

本書はポランニーを日本に紹介した1人である玉野井編訳の論文集である。ポランニーの経済人類学的見地が見事に整理されている。

 

カール・ポランニー『経済と自由――文明の転換』筑摩書房、2015

日本初邦訳の論文が多く収録されている。社会科学者としてのポランニーが垣間見られる。

 

カール・ポランニー『市場社会と人間の自由』大月書店、2012

ポランニーの多岐に渡る研究の中の社会哲学的領域についてまとめたもの。経済人類学にとどまらない、ポランニーの広範な知的遺産が収録されている。

カール・ポランニー『人間の経済』岩波書店、1980

ポランニーの晩年の遺稿を弟子たちが編集したもの。結論に当たる部分は書かれていないが、ポランニーの経済人類学的研究の集大成である。

 

若森みどり『カール・ポランニー――市場社会・民主主義・人間の自由』NTT出版、2011

ポランニーの研究生活を、経済思想史的に再検討したものであり、未完に終わったポランニーの晩年の研究の一部にも触れることが出来る。

 

若森みどり『カール・ポランニーの経済学入門』平凡社、2015

ポランニーの基本的な考え方が詳しく解説されており、ポランニーを読む際の副読本におすすめ。

 

ギャレス・デイル『カール・ポランニー伝』平凡社、2019

重厚かつ緻密なポランニーの伝記。近代の社会思想や中東欧の歴史の素養がないと、読み切るのがつらい。